ある雨の日、都内の陸橋のキャットウォーク(退避スペース)に、別々の会社のバイク便が3台、綺麗に並んで雨宿りをしていたことがありました。
それぞれ違う色の制服を着た大人の男たちが、ヘルメットを脱いで、まるで修学旅行生のようにひとつの缶コーヒーを囲んで笑い合っていたのです。無線からはそれぞれの会社から「次の現場へ急げ」と非情な指示が飛んでいるにもかかわらず、彼らは「いやぁ、今ちょっと大雨で動けなくて(笑)」と、全く同じ言い訳を同時に会社へ報告していました。
会社は違えど、雨に打たれる辛さも、走る楽しさも知り尽くしている――そんな彼らの間には、言葉にせずとも通じ合う、どこかクスッと笑えて温かい「ストリートの連帯感」が流れています。

